楽天(4755)株価分析

 

 楽天の株価ですが現在849.9円ということで、底値の700円から+149.9円まで戻してきました。過去の最高値が2015年4月の2395円ですので、相場格言の「半値八掛け二割引き」766円をさらに下回る底値を付けてようやく株価が反転しました。私が参入したのは1000円を切った今年2018年1月辺りで、「この価格は割安だろう~」と喜び勇んで参入した結果、その後半年以上も下がり続ける株価チャートを見つめる日々でした。涙)素人の「この辺が底値だろう」「割安だ」というものほど当てになるものはないと何度思ったことでしょう。そしてようやく週足チャートで移動平均線を超えてきました。

 

月足チャート

https://invst.ly/8hqqa

週足チャート

https://invst.ly/8hqsd

現在の私のポジションですが

1008円 200株 = 201,600円

892円 1000株 = 892,000円

842円 700株 = 589,400円

合計1,687,200円

損益-893,000円

 収支はマイナスとなっていますが今のトレンドが続けば1,000円超えは難しくないのではないかと思っています。しっかり移動平均線を超えるところまで待って買っていけばすでに利益を出せていたはずなのでその点は反省点ですが、致命的なポジションでもないので気長に待ちたいと思います。また単なる根拠のない脳内シミュレーションですが1000円超えたあたりで「やれやれ売り」を浴びせられ、再び700~800円台に下落すると思いますので、持ち株の半分ほどは1000円当たりで利益確定 → 下落したところで、700~800円で再度買戻し → 再びじりじりとと高値を目指すというシナリオを考えており、「行って帰って」で二度おいしいシナリオです。(1,000で利確後も下落せずに株価が上がり続けても、それはそれで手元に残している株の利益が増えるので良しとする。)

 少し上達したと思うのは含み損が出ている間も損切りせずにホールドし続け、安値でナンピンして買い増していったという点で、セオリーではナンピンはだめだということをよく言われますが、一方で買うタイミングは分散させるべきだということもよく言われていて、よくよく考えると矛盾しているわけです。むしろ損切りしてしまった時点で損失が確定してしまうため、大事なのはどこまでの株価下落に対して許容できるのかという点と、総資金量に対してこの株にはどこまで投下してよいかという目算を立てておくことで、ナンピンした際に総資金の100%を投下してしまうと、さらに株価が下落した場合に打つ手がなくなってしまいます。

 今回のトレードについては楽天の株価が下落する過程で、楽天株に投下していよい総資金量の上限を切り上げていくことでナンピンにも耐えられるようにしています。株は全力買いしてはいけないと言われますがそれは、「人間にはその時点でその株価が底値であるかということは判断できない」ということであり、「分割して購入することでさらに株価が下落してしまう確率を減らすことができる」ということだと思いました。

 理屈でいうと株価がさらに下落する確率が50%である場合に、全力買いしてしまうと50%の確率で資金を減らしてしまいますが、例えば3回に分割すると、50%×50%×50%=12.5%の確率までさらに下落する可能性を減らすことができます。さらに3回に分けて投下する資金量を1/3ずつ均等に配分するのではなく、総資金100に対して、最初は10、次に20、次に30と投下することでさらに安い価格で仕込むことが可能になり、より利益を出しやすいポジションを形成することができます。(一方でそのようなトレードをしてよいのは優良株式に対してのみであり、当然業績が悪化している銘柄に対して上記のようなトレードをしかけると、飛んで火にいる夏の虫になってしまい、焼かれることになります。)

 2018/8/6に公開された楽天決算短信ですが、売上16.4%の伸び、四半期利益は+60.3%の伸びです。こんなに好決算なのにどうしてこんなに叩き売られてきたの?

f:id:kenponZZZ:20180902042516p:plain

2018/5/10開示の決算短信では売上14.0%増に対して、四半期利益は―30.4%でした。前四半期はー30.4%だったのに急に+60.3%ってどういうこと?

f:id:kenponZZZ:20180902042616p:plain

下記は第1四半期決算短信からですが「前第1四半期連結累計期間に投資事業において計上した株式評価益の反動から」とあります。株式評価益の決算への反映のタイミングによって利益が増えたり、減ったりしているように見えているということのようです。

f:id:kenponZZZ:20180902043324p:plain

下記は第2四半期のインターネットサービスセグメントについての決算短信です。今度は「革新的な技術やビジネスモデルを持つ企業への投資を進めており、それらの投資について株式評価益を計上しました」とありますね。評価益を計上した結果、インターネットサービスセグメントが増益に転じたということになると思います。

f:id:kenponZZZ:20180902043641p:plain

そして同じく第2四半期のフィンテックセグメントの収益についてですが、楽天の金融サービスの収益は伸び続けており、売上22%増、利益26%増となっています。

f:id:kenponZZZ:20180902043838p:plain

 投資家向け説明資料を見ると国内ECの営業利益は-34億円の減益でしたがフィンテックセグメントの営業利益は+58億円と国内ECの減益分以上に稼いでることが分かります。これは楽天が傘下に楽天カード楽天銀行といった金融部門を持っているからであり、スマホ決済サービスとして楽天PAYを発表しています。もともと楽天はインターネットサービスの楽天市場と伴に、電子マネー楽天Edyを持っていることから中小事業者へのアクセスを持っていることから、スマホ決済である楽天PAYの導入も有利であると考えられます。また楽天PAYを使うことの中小企業のメリットとしては楽天銀行を介することで翌日入金のサービスを受けられることから、資金繰りの厳しい中小企業にとっては早期に資金を回収できることのメリットは小さくないはずです。

 

 これまで楽天株が叩き売られてきた理由について整理すると

①アマゾンエフェクト

 ECで儲からなくなってきた。

スマホ参入

 投資総額が本当に6000億円に収まるのか市場が疑心暗鬼になった。

→2018年第1四半期の減益決算

ということがあったと思いますが、「EC銘柄としての楽天」から「フィンテック関連銘柄としての楽天」と市場の評価が変わっていくと、まだまだ株価は見直されていく余地があると考えます。

 当然スマホ事業参入で失敗して大損失・・・というシナリオも考えられますが携帯事業開始は2019年10月からということでもう少し後の話であるのと、携帯料金の家計負担を下げたい意向の政府の考えと、楽天の携帯事業参入は合致することからうまくいくと、「自前で設備投資しつつも、まだ間に合わないところはNTTから回線を借りる」という「いいとこどり」をやってのけるかもしれません。

 

以上、楽天銘柄分析でした。

 

クリックお願いします。

にほんブログ村 株ブログへ
にほんブログ村